1952-05-09 第13回国会 参議院 本会議 第37号
五月一日のメーデーのデモ行進後、宮城前広場において勃発した騒乱事件を好機として、政府はかねて提案の機会を狙つておつた警察法の改正、ゼネスト禁止法、集会デモ行進取締法等、治安立法の制定、労働関係法の改悪を一挙に国会に提出することを決定、その後戒厳令に代る立法まで考慮しつつあるようであります。昨夜又早大の学内における警官の暴行事件と新聞記者の殴打事件が起つております。
五月一日のメーデーのデモ行進後、宮城前広場において勃発した騒乱事件を好機として、政府はかねて提案の機会を狙つておつた警察法の改正、ゼネスト禁止法、集会デモ行進取締法等、治安立法の制定、労働関係法の改悪を一挙に国会に提出することを決定、その後戒厳令に代る立法まで考慮しつつあるようであります。昨夜又早大の学内における警官の暴行事件と新聞記者の殴打事件が起つております。
このことは、技能者養成を名とする満十八歳未満の男子の入坑許可及び一般少年工の使用、一部女子の深夜作業禁止の緩和等労働基準法の改悪、その他労働強化、賃金低下のための諸施策、労働組合抑圧のための争議の調整、争議調整に関連する争議行為の禁止等、労働法規の改悪、破壊活動抑制を名として民主的労働組合その他民主的諸組織の行動をも制限する特別保安法、デモ行進取締法等、弾圧立法と裏肚をなすものであります。